第7章 〜進展〜
『あっ、いやそれは・・・えっと・・』
と言い淀む桜奈
『いいじゃない、教えてあげれば
ママは、古風で堅実な考えだと思うわよ』と
千里がフォローした。
『古風で堅実?ですか』と意味を掴めないで
いる家康は桜奈を見た。
返答を求められるように、ジッと見られてると
感じ、もじもじしながら桜奈は
『私、恋=結婚って考えの持ち主で
親友からは、重いって言われるんですけど
好きになる人は、一生でたった一人で
いいんです。その人とおばあちゃんに
なるまでずっと想いあって生きていくのが
理想って言うか、なんて言うか・・・
それで、一生をその人と過ごしていくなら
将来が安定してる人がいいかなぁって
思って・・・やっぱり、こんな考えは
引きますよね///』と恥ずかしそうに
する桜奈。
『ほんとだ、古風で堅実だね。
でも、確かに、今時珍しいって言うか
重いって思われるのかもね』
『ゔっっ、やっぱり』と落ち込む桜奈。
『でも俺は、その考え方
羨ましいけどね。そんな人と出会えるって
ある意味奇跡だし。俺の知り合いで
お互い凄く想い合ってたのに、お互いを
想うあまり、別れた人もいるし・・・』
(本当に想い合ってたのに、俺のせいで・・・)
家康は、ある人達を思い浮かべて
切ない表情になり、空気が重くなっていった。
桜奈は、そんな家康の表情をみて
(あの時と、同じ切ない顔。知り合いって
言ってたけど、もしかして徳永さんの
過去のことだったりして)そう思うと
何故か、胸が締め付けられた。