第7章 〜進展〜
その、半分魂が抜けたような脱力の
表情に家康は、我慢できなくなって
『クックック、ほんと、面白いよね、あんた』
と無邪気に笑った。
まじまじと見た家康の笑顔に
(///キューン///)と胸が高鳴り
釘付けになっていると
ハッとした家康は
『ああ、ごめん、ごめん。悪気はないよ。
ほんと、面白いって言うか///か、可愛い///
なと思って』と、目元を赤くし
目を逸らしながら可愛いの部分は
聞こえない程小さな声だった。
でも桜奈の耳には届いた。
『///えっ?///』と目を見開く桜奈。
『あっ、いやほら、とにかく中入ろう』と
家康は、玄関を開け桜奈に中に
入るよう急かされた。
『///はい///』と俯き、嬉しそうに微笑む桜奈
の表情には、嬉しさが溢れていた。
(良かったー、普通に口聞いてくれて
しかも///か、可愛いって///)
嫌われたわけではない上に、可愛いいと
言ってくれたことが、例えお世話でも
揶揄いでも心底嬉しいと思っている自分がいた。
一方、家康も自分の気持ちの変化に
戸惑っていた。
(///本当に可愛いな///
でもこの感情は、不味い。このままだと俺は・・
いや、考えるのはやめよう。早く
新しいところを探さないと・・・)
そう、自分に言い聞かせ
これ以上、制御できない気持ちを
抱くことを必死に拒んでいた。