第2章 新しい姉妹達
八重の言葉にどうすればいいのか戸惑い、前にいた5人に目をやると、5人ともが優しく微笑んでくれた。まるで自分が受け入れられているようで、しゆきは凄く嬉しかった。
しゆきが嬉しくて笑顔になると、それはまるで花が咲いたようで、部屋の雰囲気がぱっと明るくなるような感じだった。
6人がしゆきに見とれた後、夕霧が美しい声でしゆきに話しかけた。
「八重が言っているように、これからしゆきはわっちらの姉妹でやんす。家族は助け合うものでありんしょう?たとえ本当の家族と離れても、しゆきの居場所はここにありんす。だから、気を落とさずに前向きにやりなんし。」
しゆきははっとした。自分の腫れた目から泣いたことがバレたのだろう。それをわかった上での気遣ったことばに、心が温かくなった。
「ありがとう…ございます。」
しゆきがそういうと、禿3人が近づいてきた。
「しゆきちゃん、なんさいでありんすか?」
もみじが最初に口を開いた。
「9つになります。」
「なら、わたしと同い年だね!もみじは7歳で、あかね姐さんは12歳になるんだよ!」
「こら、みすず、言葉を直しなんし。」
「あっ!ごめんなんし、花里姐さん…。」