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稲光楼ノ花

第2章 新しい姉妹達


「えっ?」
あまりに突然の話にしゆきは戸惑った。

「い、いえ、私はこの昼餉を食べ切って女将さんを呼びにいかないと……」

「そんなのわっちが説明しといてあげんす!それとも姉妹達に会いには行かんとおっせえすか?」

「え、そういういみじゃな…「はい、行くでありんすよ!!」

強引だが優しい八重を見て、しゆきは自然と笑顔になっていた。


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しばらく長い長い廊下を八重と話しながら歩いていると、椿の花が催された大きい襖があった。他の部屋とは違い、大きく、立派な襖を前にしゆきが口を開いていると、八重が勢い良く襖を開いた。

「夕霧姐さん!花里姐さん!あかね、もみじ、みすず!新入りの禿ちゃんを連れてきんしたよ!」

「可愛らしい子でありんすね」
「ウワサのしゆきでありんすか?」
「わーあ!よろしゅう!」
八重としゆきが部屋に入ると、八重が言っていた姉妹らしきその人達は次々に口を開いた。

「しゆき、この人たちは全員喜瀬川姐さん付きの新造と禿でありんす!喜瀬川姐さん付きということは全員、先は約束されてることになりんすね。左から夕霧姐さん、花里姐さん、みすず、もみじ、あかねといいんす!なんでも頼りいし!」



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