第14章 興味ないのだよ
オマエ、馬鹿にしてんの?と高尾は肩を落とし、3Pの練習をしている真ちゃんに再び問う。
真ちゃんはふぅと1つため息を吐いて少し面倒くさそうに口を開いた。
「この間の桐皇戦と似ている。圧倒的な差を前にしても黒子と同じように最後まで諦めなかった」
「ちょっと待てよ、それおかしくねぇか?」
うん?と自分でしでかしたミスにまだ気付いていない真ちゃんの肩をたたく。
『真ちゃんってたまにアホだよね』
「結局見に行ってたんじゃねぇか、決勝リーグ。なにが「見たくないのだよ」だ!」
「う、家が近かっただけなのだよ」
「遠いだろ!てか逆だろ、知ってんだぞ!」
何回送迎したと思ってんだよ、となんだかんだ楽しそうな2人を見ていると、思わず高尾の姿に赤司の姿を重ねてしまう。
もし真ちゃんも赤司も普通の選手だったら、今もこうして一緒にバスケができていたのかな、なんて考えても仕方のないことが頭を巡る。
「てか、山田はなんで誠凛の7番知ってんの?」
『かかりつけの病院が同じ!』
そう答えると高尾は年寄りくせぇとお腹を抱えて笑っていた。
・・・・・前言撤回だ。
赤司はこんな風に私をバカにしない。