• テキストサイズ

緑間のバスケ【黒子のバスケ】

第14章 興味ないのだよ






山田は先程オレが年寄りとバカにしてから、怖い顔をして睨んでくる。しかしオレは知っている。コイツの機嫌を取る方法を。



「おっかねぇ顔すんなよ、悪かった。帰りアイス買ってやるよ」



そう言えばパァっと明るい笑顔を取り戻す山田。


・・・・・The単純。
むしろ単純通り越してただのバカか、ともオレは思ったが、クセのある女よりバカな女のが何倍もいい。生憎山田に女らしさは微塵も感じないがな。



『ハーゲンダッツね!』



「バカ、ガリガリくんだよ!」



山田に向かってオレが持っていたボールを投げたときだった。電話だ、とポケットから携帯を取り出す山田。




『あっ!赤司だ!!』



今まで会話に入って来なかった真ちゃんもその名前にはすぐさま反応した。


山田は赤司からの電話にすごく嬉しそうにしているが、1度対戦した身からすると、あの赤司から電話かと思うとオレは身震いしそうになった。



『もしもし?赤司?元気?』



例えるならご主人様が帰ってきて喜ぶ犬のように山田はルンルンとしている。


そんな姿を見せつけられた可哀想な男に視線をずらすと、あからさまにイライラしているのが伝わってくる。どこまでもわかりやすい男だ。



『うん、うん、いーよ。明日丁度部活休みなの。』



赤司の声は聞こえて来ないが、察するに明日2人は会うことになったらしい。



「いーのかよ?」



ムっとしている真ちゃんの肩に腕を回しながら近寄る。そしていつも通りの返答。



「興味ないのだよ」



興味ありありのくせに、とはさすがに言えなかった。
/ 355ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp