第13章 あまのじゃく
やっべぇ、また遅れた、そう思い少し早歩きをしながら会場に入る。
あっれ、また誠凛負けてるじゃん、試合を見ながら席を探そうと思ったら前方に見覚えのある背中が2つあった。
「緑間っちと花子っち!」
ん?と振り返る2人は何故かサングラスをかけていた。
「なぜ、気付いたのだよ!」
『ほら、すぐバレた。』
「アホっスか?サングラスって。恥ずかしいからソッコー外して欲しいっス」
そこまで言うと2人はサングラスを外した。
花子っちまで一緒になって何やっているんだと思ったが、それよりも気になって気になって仕方ないのが・・・、
「何んスか?その箱」
「今日のラッキーアイテムに決まっているのだよ」
やっぱりかーと思いビックリ箱を見つめる。
「あれスか?見たくないとか周りには言ったけど、結局来ちゃったみたいな?」
「テキトーなことを」
『正解っ!』
すごいね、よく分かったね黄瀬くん。と花子っちは緑間っちの話を遮って笑う。
「そんなことより、試合。どースか」
「どうもこうもない。話にならないのだよ」
『青峰くんはまだ来てないんだけど、誠凛はついてくのがやっとってところかな』
何やってるんだよ、青峰っちーと言いそうになったとき、コートでは黒子っちと火神っちがシュートを決めていた。
「まだまだこれからっスよ!」
オレが笑うと、急に目付きを変えた緑間っちがオレを睨む。