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緑間のバスケ【黒子のバスケ】

第47章 関係あるよっ!!大有りだよっ!!!







「ったく、まじで心配ごとの絶えないヤツだな。」



真ちゃんと別れ、もう時期家に着く、そんなタイミングで一通のメールが届いた。相手は先程まで一緒にいた真ちゃんからで、内容は“花子が家にいない。探すのを手伝ってくれ。”とのこと。


だから真ちゃんがずっと一緒に居るべきだったろうよ、と思ったところで時すでに遅し。山田の行きそうなところなんてのは、オレよりきっと真ちゃんのが詳しいだろうから、なんとなく街を抜けて体育館へと向かって走り出した。


夜になり本格的に冷え込み始め、寒い思いはしていないだろうかとか、灰崎の件で思い詰めて泣いてやしないだろうかとか、オレの頭の中は山田の心配でいっぱいだ。(ほんの一瞬真ちゃんとキスしてるシーンを思い出したりもしたが、ソレは本当にほんの一瞬だ。)


そうこうしているうちに、体育館へ続く公園へと辿り着いた。遠くてハッキリ見えないが、コートの方に男女の人影が見えて、まさかと嫌な予感を察知したオレの足は更に早まる。


そしてコートに近付くと男女の会話がだんだんに聞こえてきて、先程見た人影は間違いなく山田と灰崎のものだった。



「どうしてくれんの?自ら抱かれに来たわけ?」


『違うっ・・・っ、』


「じゃあ、何?」


『謝りたくて・・。灰崎に・・・ちゃんと、』


「はぁ?オマエ本当に腹た」


「山田っ!!」



灰崎の言葉を遮るように山田を呼び、2人の間に割って入る。見渡す限りまだ真ちゃんはいない。ということは、だ。山田は一人で数時間前に乱暴されたオトコと対峙していたのだ。


彼氏じゃないオレだってかなり心配になるこの状況を、あの嫉妬の塊みたいなオトコが見たら激昂するに違いない。




「オマエこんなところで何してんだよ?真ちゃんに怒られたいわけ?」



いい加減真ちゃんの嫉妬深さを忘れないでくれよ、と少し語気を強めて山田を叱ると、当の彼女は何だか少し悲しそうに笑って口を開いた。



『もういいの。』



真ちゃんとは別れたの、終わりにするの、なんて言うもんだから、オレの開いた口は塞がらず。何かの冗談だろう?と思いたいのに、隣に立つ山田は嘘をついているようにはまるで見えなかった。

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