第42章 オレが、奪うぞ
「大したことじゃないのだよ。時期に暗くなる。帰るぞ。」
『う、うん。』
真ちゃんには負けるが、オレだってそれなりに山田を見てきたつもりだ。不意に髪を触る仕草の意味だってちゃんと知っている。
・・・ウソが下手すぎだっつーの。
そう思ったことはもちろん口に出すこともできず、結局それ以降赤司の話をすることはなかった。
少し真ちゃんとギクシャクした感じはあったが、そのままオレたちは解散した。
仲良さげに手を繋ぐ2人の後姿を今日は見ていられなくて、早々に部屋に戻りベッドに潜り込む。
「・・・っくそー、」
眠りにつこうと思った束の間だった。その布団から漂う山田の匂いにあっという間にオレのソレは大きく反り上がってしまったのだ。
そんなつもりじゃなかったのに、オレの右手はモノ欲しげに疼くソレに引き寄せられ上下に動く。
“たーかおっ!”
なんてにこっと笑う山田の顔が脳裏をよぎる。
好きな相手とは言え、友達の彼女をオカズにすることにもちろん罪悪感だって幾分かある。しかしそんな背徳感さえも今のオレにとってはただの興奮材料でしかない。
その証拠にパンパンに膨れ上がったその先端からはチロチロとだらしのない液が溢れはじめる。
「・・くっ、」
ひたすら右手を上下に動かし、よく熟知している自分のイイトコロをひたすらに攻める。
そして目を閉じて、ヤってるときの山田を想像する。
素裸の山田がオレのベッドで可愛い声で鳴いて、目には薄ら涙を浮かべている。きっとその胸はそんなに大きくはない。壊れてしまいそうなほど細くて白い腰をオレが抑えこめば、最後に山田は強請るのだ。
“もっとシて・・?”
と。
そんな自分に都合の良い妄想を頭の中で繰り広げながら、布団の匂いも手伝ってか、いつもよりも早くオレは絶頂を迎えていた。