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緑間のバスケ【黒子のバスケ】

第39章 ・・・殺す






『っん、や・・・・だ、・・・っ・・・やめ・・てっ、』



実際のところ泣いてはいなかったが、泣きそうな声色で口を開くたびに、嫌だと山田は言った。


いつの間にか自分のモノを扱いていた飯田は、ソレをとうとう山田に握らせていた。


・・・んなモン触りたくねぇよな。
なんて心の中で思ってみたが、別に止めはしなかった。山田は大きく首を左右に振り、嫌だ嫌だと叫び続ける。


身体は震え上がり、いつもニコニコしているその顔は怯え、すっかり青白い顔になっていた。


・・・こんな顔をさせたかった訳じゃない。


“バスケ部をやめろ、これは命令だ”


赤司に言われた一言が頭の中で何度も何度もリフレインする。その度に、山田の首筋から鎖骨、それから綺麗な形の胸あたりまでを少し強めに舐め上げて、時折聞こえる嬌声で誤魔化した。


本当に山田に恨みなどなかったし、1年のときに告白したのも本心だ。


“3番目でも良ければ”
なんて言ってしまったのは保身のため。山田が自分に気がないことだってきちんと分かっていたはずだが、いざ目の前で断られるとなると、ふざける他なかったのだ。


その後、適当に他のオンナと付き合ったり、身体を重ねたりしてみたが、いつも山田の笑った顔が頭の片隅でチラついてしまう始末。絶対本人には言えないが、何度かオカズにしたことだってあった。


それくらいに好きだった。


・・・なんで好きなオンナの嫌がることしてんだよ、オレは。そういう癖でもあったのか?


今にも泣きそうな山田の顔を見ると、ズキリと胸が痛む。それでもオレはもう止められない。


あのクソみたいに涼しい顔をしている赤司に嫌がらせのひとつでもしないと気が済まないのだ。それに、黄瀬といい感じになっているという話を聞いてしまったら、それもそれで気に食わない。


あいつらにダメージを与えるには、これしかないのだ。


「おい、黙ってこっち見ろよ。これ以上暴れたらまじで切るぞ?」


右手に持っていたカッターを見せつければ、直ぐに言うことを聞いた。早く扱けよ、と飯田に言われ山田はその手を静かに上下に動かした。


「宮本も加われよ」


飯田が誘い、山田は反対の手で宮本のソレを同じように動かしていた。
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