第39章 ・・・殺す
『っ・・んんっ!・・・んんっ、』
歯列をなぞられ、逃げ回る私の舌を追いかけるようにして灰崎の舌が口内を動き回る。上手く呼吸が出来ず苦しくなったころ、灰崎の口が離れその刹那首筋に舌が這った。
『っひゃ!・・・やっ、』
そのまま首筋を食まれたり、舐められたり、吸われたり。いつの間にか下着の中に侵入してきた手で乱雑に胸を揉まれる。それもこれも全部初めてのことで一体全体自分の身体に何をされているのか全く分からなかった。
分からないのはそれだけじゃない。
ゾクリとするような感覚が背中を走り抜けるこれも、身体中の力が抜けていくような感覚も、同様に分からないのだ。
『はぁっ・・・・・っ、・・・・・はぁ、・・・やめ、て・・』
私の身体はどうしてしまったんだ。
走った訳でもないのに上がってしまう息を整えることさえもできず、体温がどんどんと上がっていく。
「なに、コイツ。処女のくせに感じてんのか?」
「堪んねぇな。灰崎、オレらも混ぜさせてくれよ?」
「待てよ、今オレが味見してんだから。オマエら手、離していいぜ。コレがあれば、山田は暴れたりしねぇよ。」
そう言い、刃が出ているカッターを私に見せつける。
「そこまでバカじゃねぇよな?山田?」
『っ・・・』
「いいねぇ、その目。逆にそそるわ。飯田マット広げろ」
右腕を抑えていた人は飯田というらしい。彼は灰崎に言われた通り、横にあるマットを敷いた。それを確認した灰崎は、左腕を抑えていた人を剥がし、そこに目掛けて私を突き飛ばした。
『っ!痛いっ!!・・・なにす、』
言い終わらないうちに私の身体を組み敷いた灰崎は、相変わらずカッターをちらつかせながら、再び私の口を塞いだ。反対の手でシャツと下着を剥ぎ取られ、露になった胸を揉まれる。
先程名前を知れた、飯田とやらは早々にズボンとパンツを脱ぎ捨て、オトコの部分を自分の手で撫でていた。
身体から伝わる感触も、視界に入ってくる映像も全て気持ち悪くて発狂してしまいそうだった。それでもこのカッターが怖くて、結局私はそれを黙って受け入れるしか選択肢がないのだ。
・・・やめて、気持ち悪い。
・・・助けて、誰か。
・・・助けて、真ちゃん。
・・・助けて、赤司。
・・・・・お願い、もうやめて。