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【文スト】スケッチブック

第1章 出会い


パーティが進むに連れ、挨拶や会話から商談に繋がる人が多数存在したのだろうか。パーティのメインホールから商談室の方へ移動したのか、或いは休憩がてら会場外の散策にでていったのか。
開始時には居た人数が、約3分の1程になろうとした頃ーーー

あ?太宰のやつ、何処行きやがった??


休憩後、太宰に代わり宝条氏に付き添う形を取っていた中也の視界に入る位置で、他の客たちと談笑を続けていた筈の太宰の姿が見えなくなったのだ。
その事に気付いたと同時に、

「それじゃあ宝条さん、続きは商談室で」

「直ぐに向かいます」

宝条氏も、最後の挨拶相手と云っていた人と握手を交わし、話に一旦の区切りを見せていた。
その商談相手が、パーティ会場を去っていくのを見送り、残っている客人を一通り見渡した後、中也の方を向いた。


「挨拶も全員済ませたし私も商談の為、少し席を外させてもらうよ。君はこのままパーティを楽しんで…ああ、そうだ。食事が未だだったね。彼処のスペースに色々あるから其処で食事休憩しておいてくれるかな?」


その言葉に、コクリと1つ。首を縦に振り、承知の意を伝えると中也は指示された通りのスペースに向かった。
会場から宝条氏が去ったことを確認し、
ポケットから小さい何かを取り出し、耳に嵌める。



ザッと云う、短いノイズ。


そしてーーー



『始めるよ、中也』



何処かで監視でもしてるのではないかと疑うレベルでのタイミングで、入った太宰の声。


更に、



「おや、お一人ですか?」

「!」



中也が一人になったタイミングを見計らって話し掛ける声が1つ。

中也は声のした方をゆっくりと振り返り、



「彼奴には放浪癖があってなァ。何処にいるかは知らねェよ」

「!?」



宝条氏の執事の男に向かって言い放った。


男は一瞬、驚きつつも直ぐに懐に手を入れ、拳銃を取り出すと、中也に突き付ける。


「貴様、矢張り話せたか。という事はーーー」

「何だァ?俺等の存在に対して何か思い当たる節でもあるのかよ?答え合わせでもしてやろーか?」


ニヤリと笑い、中也が挑発する。
男は一瞬、顔を歪めると、


バァン!



「このポートマフィアの狗が!!」



叫びながら引き金を引いたーーー。

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