• テキストサイズ

crazy for you.【進撃の巨人/ハンジ・ゾエ】

第9章 巨人の研究





ハンジに手を引かれ
初めてハンジの執務室に
足を踏み入れたアウラは部屋中を見渡した。


以前、私室に入った時は気にならなかったが
執務室には本や実験の資料のようなものが
所狭しと散らばっている。


お世辞にも綺麗な部屋とは言えない。


「これは・・・・・・」


アウラは床に無造作に置かれた
一枚のスケッチを手に取った。


そこには思わず
目を逸らしたくなるくらい
精密に描かれた巨人の姿があった。



「あー、それはね。
モブリットに描いてもらった巨人。」


「モブリットさんが描いたんですか?」


アウラは瞳を丸くする。
この巨人のスケッチは、
巨人の種類こそ違えどアウラがシガンシナで目にした巨人の姿にそっくりなのだ。


モブリットさんに
こんな特技があるなんて知らなかった。


「あぁ、確かに俺が描いたよ。」


モブリットは何となしに答えると
机の上を整理し書類を並べ始める。


その姿は手慣れていて
無駄な動きが一切ない。



「すごく綺麗に描かれてるでしょ。
この子はね、何回か前の壁外調査で・・・・・・」


アウラが持つスケッチを見ながら
話し出すハンジに
モブリットは大きく溜息を吐いた。


「さあ、巨人の話はいいから。
アウラも。仕事しますよ、分隊長。」


/ 63ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp