crazy for you.【進撃の巨人/ハンジ・ゾエ】
第7章 時期外れの新兵
三人が食堂に入ると
既に集まっていた兵士たちの視線が一気に集まった。
アウラは様々な感情が含まれた瞳に晒され
自然と身体が怯む感覚に陥る。
・・・・・・駄目だ。
ちゃんとした態度を示さなければ。
ただでさえ身元を偽っているというのに
急に調査兵団に入団するのだ。
毅然とした態度を取らなければ
つけ込まれる隙を与えることになる。
それに彼らは命を賭けて戦う兵士。
そんな集団に半端なものが来たと思われれば不満の火種になってしまう。
自分を受けて入れてくれたハンジやエルヴィンに迷惑をかけることはしたくない。
アウラはお腹に力を入れると
背筋を伸ばした。
「・・・・・・来たか。」
エルヴィンは席を立つと
アウラに歩み寄る。
「今日は皆に紹介したい人物がいる。」
エルヴィンがよく通る声で
食堂に呼びかけると
さっきまでザワザワと喋っていた兵士たちが
一斉に静まり返った。