crazy for you.【進撃の巨人/ハンジ・ゾエ】
第7章 時期外れの新兵
「お、似合ってるね。」
扉から顔を覗かせたハンジは
アウラの姿を見ると微笑む。
「おはようございます、ハンジさん。」
扉を開け迎え入れると
ハンジの後ろには
長身の男性が立っていた。
「紹介するよ、
私の副官モブリット・バーナー。」
ハンジに肩を抱かれたモブリットは
一歩前に出るとアウラを
まるで品定めでもするかのように一瞥した。
「・・・君が・・・・・・」
驚き立ち竦むモブリットに
ハンジはニヤリと笑うとモブリットを小突いた。
「モブリットってば見惚れてるの?
確かにアウラは可愛いもんねー」
「ぶ、分隊長!
そういうのではありません!!」
モブリットは顔を赤らめると
アウラに視線を向ける。
長身の男性が慌てふためく様子に
アウラは吹き出した。
「笑わないでくれ・・・・・・
この前の姿とはまるで別人だと思っただけだ。」
「この前?」
「覚えてないの?
路地裏でアウラを見つけた時、隣にいたのがモブリットだよ。」