crazy for you.【進撃の巨人/ハンジ・ゾエ】
第7章 時期外れの新兵
調査兵団への入団をエルヴィンに認められた
翌日、アウラは自由の翼が描かれたジャケットに袖を通した。
兵舎の空いていた一室を与えられたが
たまたま同室の人物はおらず
アウラ一人で使うことになったのだ。
「変じゃないかな・・・・・・」
アウラは自分の髪をぺたぺたと触り
ジャケットと兵服に身を包んだ
自分自身を見つめた。
この部屋の主も兵服の主も
先の壁外調査で命を落としたらしい。
部屋は勿論、兵服もすべて軍の備品だ。
衛生的に問題のないものは使い回される。
アウラが身につけているジャケットも前の持ち主から綺麗に洗濯されアウラに支給された。
自由の翼が描かれた深緑のマントもだ。
アウラはこれらを身につけることで
僅かながらも調査兵団が背負っている
責任の重さを感じた。
ハンジたちが背負っている物は
これよりももっと重いだろうが。
「早く一人前になれるように頑張らなきゃ」
今日からアウラは訓練に参加する。
そして朝食時の食堂で
軽くアウラの紹介が行われるらしい。
自然と背筋が伸びた時、
部屋の扉が開いた。