crazy for you.【進撃の巨人/ハンジ・ゾエ】
第4章 優しい人
ハンジの即答に
アウラは口を尖らせる。
「そんな顔してもだめだ。
君を壁の外には連れていかない」
「私だって、訓練を受ければ調査兵団に入団できるでしょ?
人手不足のくせに」
真剣な表情をしていたハンジだが
アウラの言葉に吹き出した。
アウラは怪訝そうにする。
「な、何笑って」
「いや・・・、
さっきまで兵団を嫌っていたとは思えなくてね」
「恨むべきは巨人だって言ったのはハンジじゃない」
赤面するアウラに
ハンジは未だ笑い続けている。
だが、突然笑うのを止めると
真剣にアウラを見据える。
「君、訓練兵だろ」
ハンジの真剣な声色に
アウラは血の気が引いていくのを感じた。