怖いのは苦手です【ONE PIECE】ドフラミンゴ夢
第2章 Who are you?
「い、いえ!! 申し訳ないですがお借りします!! ありがとうございます!!」
太ももが見えるくらいまで掴み上げられた服を精一杯抑えて、いやいやと首を振る。
諦めたのか彼の手の力が緩んだ一瞬、スカートの端を奪還した私は急いでベッドを降りようと勢いのまま立ち上がった。
………筈だった。
「きゃあ!」
足の裏に感じるベッドの感触は今まで味わったことのない程ふわふわで、立ち上がりきる前に足を取られ、あっという間にひっくり返ってしまう。
背中に温もりを感じて顔をあげれば、そこにはくだんの彼。
「わぁー!!! ごめんなさい、ごめんなさい!!」
剥き出しの筋肉と独特の甘い香り、そして体温に更に動揺と混乱に拍車がかかる。
何をやってるんだろう、と、あまりに間抜け過ぎる状況に涙が滲んでくる。
「フッフッフッ! 2度も俺の上に降ってくるなんざァ、良い度胸してンじゃねェか」
「え….?」
2度……?
覚えのない事に起き上がることも離れることも忘れてサングラスを見つめる。
その奥にかすかに見えそうな目を見ることが出来れば何かわかりそうな気がした。
「よっぽど気に入ったらしいなァ」
2度という言葉と彼の目を見つける事に集中していた私の耳に、その言葉はサラリと流れて行ってしまったため、彼の手が伸びている事に気付いた時は遅かった。
「俺の上はそんなに居心地がいいのかねぇ?」
「!!!?」
腰を引かれ、目の前に彼の顔。