怖いのは苦手です【ONE PIECE】ドフラミンゴ夢
第2章 Who are you?
込み上げてくる笑いが止まらなかった。
泣きそうだった女はキョトンとした顔をしている。
どこの誰だかは知らないが、そんなことを言う女はついぞ稀で思わず笑いが色気のある空気を吹き飛ばしてしまっていた。
大して見えていないはずのサングラスの奥まで覗いてこようとする真っ直ぐな目も悪くない。
そう思うと、褒美でもくれてやろうという気になった。
「フフフフフ。……何が望みだ?」
「ふぇ…??」
女が情けない声で聞き返してくる。
察しの悪いヤツだ。
だが、こんなに笑ったのは久々だった。
せっかく礼をしてやろうと気まぐれを起こしたのだ。気が変わる前に選ぶといい。
「金、地位、権力、力、お前の欲しいものを言ってみろ」
「え、いや……え…っと…」
「くれてやると言ってるんだ」
「は?」