第1章 ○ 猫遊戯*太宰治
「えっ、ちょっ、…んぅ!」
戸惑っている私など放って、首輪に太宰さんに指をかけられグッと引き寄せられる。
そのまま近付いた唇が重なる。
「可愛い仔猫ちゃんをどうやって可愛がってあげようか。」
「だ、太宰さん!?」
「んー、…まずは、このお口を黙らせてあげるよ。」
少しひんやりした太宰さんの手が私の頬を包み、お互いの唇が合わさる。
すぐ離されたかと思うと、また口付けられ。
それをしばらく繰り返すと、舌が唇をノックしヌルリと侵入してくる。
「ん、…ふっ、だ、ざい、さんっ。」
「ほら、集中する。」
「は、いっ。」
角度を変えながら、口内を舌が出入りする。
歯列をなぞられたり、上顎を舌で撫でられたり。
私もそれに必死に答えるように舌を絡める。
「…そう、いい子。」
太宰さんの低い声で囁かれれば、その声がお腹の底に響き、下半身を甘く疼かせた。