第17章 残していく方もキツイぞ
「確かあの階だったな…」
他の階は電気が消えているが、が務めている会社がある階だけ人がいる気配がする
休日出勤ってのは、本当だったか…
いや、待てよ…会社の中に浮気相手がいる可能性もある
が俺を裏切るようなことしないと信じたい
むしろ信じてる
普段はそんな素振り全くないし、おかしいのは休みが被った日、休日出勤と出かけていくだけだ
しばらくしたらが出てきた
「陣平…、どうしてここにいるの?」
「お前に話があってな」
公園に2人でやって来て、移動販売のカフェでコーヒーとミルクティーを買う
「ありがとう」
手渡すと笑顔でお礼を言ってくれる
「さ、俺に隠してることねぇか?」
「へ?なんのこと?」
「休みが被った日、休日出勤てのが納得いかない」
「ほら、私仕事出来ないから…休みの日も働かないとみんなに迷惑かけちゃうし」
嘘だな…は俺の知ってる限り仕事はできる方だと思う
昔っから容量がいいって言うか、人に迷惑かけるほど仕事が出来ないはずはない
「嘘…つかないでくれよ」
「陣平…」
の肩に項垂れる
「ちゃんとほんとのこと言ってくんねぇと俺、が浮気してんじゃねぇかって疑っちまう」
「えぇ?浮気なんてするわけないよ
こんなに陣平のこと好きなのに…」
「じゃぁなんで?」
「だって、私が家にいると陣平、どこか連れてってくれようとするじゃない
徹夜続きでろくに寝てないのに…
私が仕事で出かければ、陣平にゆっくり休んで貰えると思って…」
ポスっとまたの肩に項垂れた
「なんだよ…そんなことかよ…」
「デートなんて特別な事しなくても、陣平が家に帰ってきてくれるだけで嬉しいの
置いていかれたって全然平気、警察官として誇りを持って仕事してる陣平ごと大好き
だから、休める時にしっかり休んで欲しい」
「、俺はお前が喜ぶからデートしてんじゃねぇんだ、俺がお前とデートしたいって思ってる
だから、そんな気を使わなくたっていい
誘う度に断られる俺の気持ちも考えてくれ」
ごめんね、とシュンとする
「よし、今からどっか行こうぜ」
「いいの?」
「俺が行きたいって言ったろ?」
「うん、じゃ行こう!」