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~miss you~

第14章 俺は帰らない方がいいのかな



「覚悟はできたか?」
わざと耳元で言う陣平は意地悪だ
「逃げるんなら今のうちだぞ」
「に、逃げない…」

そう言うと陣平の口端が上がる
肩を抱かれて並んで歩き始める



着いた場所はなかなかのホテルだった

あの時の電話先はこれだったのかと納得した

フロントで鍵を預かりエレベーターを待つ間に額にキスをされる

陣平のキスは久しぶりで、ただでさえ早い鼓動がまた早くなる

部屋の鍵を開けて中に入ると目に飛び込んできたのはキラキラ光る夜景

吸い寄せられるように大きな窓にへばりつき夜景に夢中になった

「きれー」

急だったのに急いでこんなホテルを取ってくれて最高の夜景まで見せてくれた
陣平ってすごいな…さすがモテ男は違うなと思った

「女ってなんでそんなに夜景が好きなんだ?」
スーツを脱ぎソファーの背もたれに放り投げてから陣平も窓の側までやってくる

「綺麗でいいじゃない、ずっと見ていられる」

「俺はにしか興味がない」
後ろから抱きしめられて陣平が髪を纏めた事によって顕になっている首筋に陣平の唇が触れる

窓が鏡みたいになって何をされているか自分がどんな表情でいるか全部わかってしまう

恥ずかしすぎてどうにかなっちゃいそうだ


「オシャレしてこいって言ったのは俺だし、すっげーかわいいけどこの服もう着るな」

「なんで?」

「露出し過ぎ…その辺の男はみんな見てた」

「そんなのあるわけないでしょ?私なんて眼中に入ってないよ」

「男はみんないい女には目がいくもんだ、もうちょっと自覚しろ」

自分の事をいい女だとは思わないし思えないけど、陣平にそう思ってもらえてるなんて素直に嬉しかった


窓越しに目が合う
陣平の目はギラギラしていて、強烈な色気を放っている

何度も肌を重ねたけれど、好きだって自覚してからはもちろん初めだ

顔を横に向けさせられて器用に後ろからキスをされる
今までの強引なキスをしてきた人と全く別人のような、優しいキス
陣平の唇の柔らかさも初めて実感する

くちゅくちゅと舌が絡み合う水音
キスをしながらでも私の体の至る所を撫で回す陣平の手

名残惜しさを感じながら離される唇

「なにその顔…エロ過ぎ…」

好きな人とのキスってだけで蕩けてしまうのに陣平とのキスは本当に気持ちいい

クルンと反転させられて額と額が触れ合った
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