第12章 ライバル出現だな
聞き込み中仲良く手を繋いで歩く諸伏とを見かけた
その時の俺は頭を鈍器で殴られたような衝撃を受ける
事件でバタバタしていてとの約束はまだ果たされていなかった
本庁に帰ってきて腑抜けていた俺に萩原がどうした?と近づいてくる
見たままのことを伝える
「諸伏やるなぁ
強力なライバル出現だな、どうする?陣平ちゃん」
こいつ…他人事だと思って楽しんでやがる…
深夜に帰宅しソファーにドカッと座ると目のつく所にのメモがあった
"お疲れ様
冷蔵庫に夕食作ってあるのでもし食べてなかったら夜食にでもしてね"
が作ってくれたものなら喜んで食べただろう
でも、今は疲労感の方が勝っていてソファーに重たい体を沈める
眠ってしまっていたようで人の気配で目が覚めた
俺の体にはブランケットがかけられている
「あ、ごめんね起こしちゃった?
そんな所で寝たたら風邪ひいちゃうよ」
体を起こしての腕を引き抱きしめる
「陣平、寝ぼけてる?」
「少しこのままでいさせろ」
そう言うと大人しく俺の腕の中に収まっている
の匂いにクラクラする
俺とは違うシャンプーの匂い
柔らかい体
暖かい体温
疲れなんか吹っ飛んだ気がした
「なぁ、諸伏と今日一緒だったのか?」
「え、うん
陣平と研ちゃんに断られた映画あったでしょ?ポアロでたまたまヒロさんに会って映画付き合ってもらった
何処で見てたの?」
なんだよ…クソっ
こんなことならが見たいと言った恋愛映画でもなんでも一緒に行くんだった…
俺もと出かけたかった
「陣平?」
「諸伏が何もされなかったか?あいつがお前に触れたと思うと…俺…」
「それってどういう意味?」
「わからないならわかるまで考えるんだな」
そう言っての唇にチュっとキスをする
顔を真っ赤にして意味わかんない…と呟く
そう言う形でもいい、考えて考えて俺でいっぱいになってしまえばいい
嫌がるを寝室に連れ込み抱きしめて眠った