第12章 ライバル出現だな
「こんにちは」
週2回はポアロに通うようになっていた
研ちゃんも陣平も仕事の日で自分が休みの時のランチとかポアロの料理が美味しいからついつい通ってしまう
安室さんのハムサンドが美味しすぎるのがいけないんだと、彼のせいにしてしまう
「食後はコーヒーがいいですか?」
「今日はアイスティーでお願いします」
かしこまりましたと笑顔で答えてくれる
カランとドアのベルが鳴って誰かが入ってきたなと思ったけど、気にせずに陣平から来ていたメッセージの返信をしていた
「ちゃん」
顔をあげるとヒロさんがニコニコして立っていた
「隣いい?」
「どうぞ」
安室さんにカラスミパスタでと注文をしている
「はいはい、ヒロはほんと梓さんのカラスミパスタ好きですよね」
「だって美味しいもん」
そんなやり取りを聞いていると微笑ましくてこちらまで笑顔になる
陣平と研ちゃんも仲良いけど、安室さんとヒロさんもすごく仲が良いって思う
「ちゃんこの後ヒマ?」
「予定はないです」
「じゃ、俺とデートしない?」
出されたアイスティーを飲んでいる所に予想外の事を言われたからむせてしまう
「大丈夫?そんな以外だった?
この前言ったのに、今度デートしよって
偶然ここで会えたんだから、誘わなきゃ後悔しちゃうなと思ってさ」
こんなストレートに誘われた事がなかった
ドキドキしてしまう
「ヒロ、あんまり彼女をいじめないように」と安室さんに釘を刺されている
「嫌なら嫌って言ってね」
「嫌…ではないです…」
よかったとニッコリしてくれて本当に嬉しそうにパスタを食べている
「ヒロになにされたら、いつでも連絡して」と安室さんに電話番号のメモを貰った
「いきなりそんなことはしねぇよ」
「どうだかな…」
安室さんはヒロさんに何か耳打ちしている
「バレてたか…」
と苦笑いをしているヒロさんを見ているとこっちの話と話を終わらせられた