第11章 朝から元気だな
「ちゃん、おはよ
そろそろ起きてー遅刻するよ」
聞きなれない声に起こされ目を開けるとイケメンのドアップに悲鳴をあげてしまった
「わっ、びっくりした…おはよ」
びっくりしたのはこっちだ
本当に顔が近くて息がかかりそうな距離にヒロさんの顔がある
「ちゃんの可愛い寝顔もっと見ていたかったけど、そろそろ起きよう
ゼロが朝食作ってくれてるから一緒に食べよ」
安室さんのご飯を食べて身支度を整えてヒロさんにお世話になりましたと頭を下げる
「また遊びに来てね」
「ありがとうございます、安室さんにもよろしくお伝えください」
玄関を出ようとすると手を取られた
振り向かされてドアとヒロさんの間に私がいる
「へ?ヒロさん?」
「帰したくなくなっちゃった、ちゃんにまた会いたい」
掴んだ指先に小さくキスをされて顔が赤くなる
「初めて会った時から可愛いなってずっと思ってたんだ」
「え?え?」
「だからまた会いたい、今度デートしよ、ね?」
なんて答えたらいいか分からない
「はは、困らせちゃったね…でも俺がこう思ってるって事覚えておいてね」
コクコクと頷くとじゃぁ、またねと手を振られた
ヒロさんが?私を?
信じられなかった…
また考え事が増えてしまった
早めに陣平の家に帰宅したら部屋は荒れ放題で
飲みっぱなし、食べっぱなし、脱ぎっぱなしでため息しか出てこない
片付けていると陣平が帰ってきた
首元のキスマークに怒られてめちゃくちゃにまた抱かれてしまう
あの飴のせいか、いつもより陣平の息が荒くて体も熱い
自分が熱いのか陣平なのかそれさえも分からくなる
時々、切なそうに私を見る
なんで?
に泣かれるとどうしていいかわかんなくなる
なんで?
もう俺以外の男に触らせんな
なんで、そんなこと言うの?
わからない
頭がボーッとしちゃって、気持ちいいって事しかわからない
この体の疼きをどうにかして欲しい
触らせんなって言われた後から陣平の手が優しく感じた
あんなに怒っていたのに急に優しくしないでよ
ずっとボーッしている頭が陣平でいっぱいになって陣平の熱を中で感じたらもう目を開けていられない
陣平が何か言っていた気がするけどもう何も考えられなくなっていた