第11章 朝から元気だな
「うーん…」
目を開けると陣平に腕枕をされていてがっちり抱きしめられている
「陣平!離して…起きて…」
ひとつ欠伸をして起きたかと言う
陣平も私も何も着ていなくて体温が直接伝わってくる
キュッと軽く抱きしめられる
やっぱり昨日から陣平の手が優しい
「ん?そんなに見つめてどうした?」
はっとして目を逸らしたらなにか気に触ったようでムッとされた
「昨日、あんなに気持ちよさそうにしてたのに、随分と冷たいんだな」
昨日の事が鮮明に思い出されて、恥ずかしくなった
さわさわと陣平の手が私の肌に触れる
「やっ、ちょっと、どこ触って…んっ」
触り方がやらしくてでも、どこか優しい
陣平に振れられると一気に何も考えられなくなっちゃう…
「やっ、…陣平、やめて…」
「昨日のがイヤらしくてエッチでかわいいかったのを思い出したんだからしょーがねぇだろ」
しょうがなくない…
「だめだって…んっ…遅刻…しゃう…」
どんどん激しくなっていく陣平の手
色気をまとって私を見てくる
ギラギラした目で見られると一瞬で溶けてしまいそうになる
「朝から元気だな、お前ら…」
声のする方を見ると研ちゃんが入口の所で壁にもたれかかっていた
「覗いてんなよ…」
見られた!見られちゃった…
恥ずかしくて布団を頭から被って隠れた
「照れてんのちゃん、かわいい」
「萩原、話がある」と陣平は研ちゃんを捕まえてリビングに行ってしまった
2人が話している間に浴室に逃げ込んでシャワーを浴びてそそくさと準備をしていってきますと声をかけて陣平の家を飛び出した