第7章 余裕なくなってるぞ
「陣平、下ろしてっ」
恥ずかしがるはジタバタ暴れ回る
自室に戻りストンとおろす
でも、手首は掴んだまま
「元彼がなんでここにいたんだ?」
「新郎の方の会社の先輩だったみたい」
「何言われた?」
「……………」
答えないにイライラが募る
「言えないのか?」
「陣平には関係ないでしょ…」
あ"?頭きた
人が心配して駆けつけたってのに
「ムカつくんだよ…お前は」
ホイホイ誰にでも触らせてちょっとキスをするとすぐに蕩ける
アイツらの脳内からあの蕩けた顔を消し去りたかった
怒鳴ってしまったことによってはポロポロと泣き出した
「そんなに私の事が嫌いならもうほっといて…」
掴んでいた手首を振りほどかれ自分の部屋に帰っていった
パーティを終えて帰ってきた萩原にコンコンと説教された
なんで俺がこいつに怒られなきゃいけないんだ
「なんで怒鳴っちゃうかなぁ…女の子には優しくしないと…」
「うるせーよ」
ブスっとしてる俺に呆れている
ちゃんの様子見てくると出ていった
の事になると俺は冷静でいられなくなるという自覚はあったがそれが何故なのかはわからなかった
出会って間もない降谷にも平気で頭を撫でさせる
酷い目にあった元彼に呼ばれれば素直について行く
そんなアイツを見ているとイライラして、感情のコントロールができない
タバコに火をつけたがただ咥えているだけ
吸う気にもなれなかった
灰皿にタバコを押し付けたとき
"独占欲"という言葉が
浮かびあがってくる
はっ、まさかな…
これじゃまるで俺があいつのこと好きみたいじゃねぇか…