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~miss you~

第1章 鏡でもみてみ?




「おい、もういい加減にその辺にしとけ」

まだ缶を開けようとしてるが、力が入ってなくて缶を空けられていない

の手から缶ビールを奪うと返してと手を伸ばしてきた

そうとう酔っ払っているのかバランスを崩して俺の胸板にダイブしてくる

「いってーな、大丈夫か?」

俺の服を掴みまた泣き出した

「またひとりぼっちになっちゃった…」
何度もの泣き顔は見ているけど、俺に縋り付き泣く姿は初めてで一瞬ドキッとした

「ひとりは…やだ…」

そう言ってスヤスヤと眠ってしまった

「おいおい…」
触りなれたの頭を撫でる

風呂から上がった萩原はギョッとしていた

「陣平ちゃん、鏡でもみてみ?」
知ってる、わかってるきっと真っ赤な顔してるんだろ…
耳まで熱いから、わざわざ言われなくても自覚してる
不意な事で少し動揺しただけだ

「こんなになるまで酔っ払っちゃって…」
俺の腕の中にいる湊月のぽっぺをふにふに摘む

「が起きるだろ」

「今日はちゃんと一緒にねよっかな」

「そんな事したらいよいよ嫌われるぞ」

頬杖をつきながらそれは嫌だなぁと缶ビールを開けた

を空いている部屋に寝かしに行く

リビングに戻ると萩原が彼女の事を尋ねてくる

「また妙な男に引っかかっちゃって…どうしたものかね…」
俺と腐れ縁なら萩原とももちろん腐れ縁

彼女の男運の悪さは一通り知っている



お前が忘れさせてやれば?
「はぁ?」

とは友達だと零したビールを拭きながら言う

「まぁ、そういうことにしといてやるよ」

含みを持たせたような言い方にモヤモヤする

二日酔いで頭がガンガンすると言いながらはいってきますと部屋を出ていこうとする

「待て、これ持ってけ
多分遅くなるから、これ使って中に入ってて」
予備の合鍵を持たせた
「ごめんね、なるべく早く新しい家探すから」
小さく笑う
まだ吹っ切れてない…か…

小さな背中を見送った

勤務を終えて家に帰ってみるとまだ誰も帰ってなかった

あー萩原は部署の飲み会って言ってたか…

は?

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