第6章 今度俺も連れてってよ
がトイレに立つと隣のテーブル席を片付けに来た降谷と目が合う
もうすぐここの仕事終わるから、そこのコンビニで待っていてくれと小声で耳打ちされた
ハムサンドと半熟ケーキをペロリと平らげご機嫌になった
久しぶりに味わう降谷の味
警察学校を卒業してから何年も音沙汰がなかったのに、たまたま入った喫茶店で再会するなんてな
こんなことってあるんだな、と思いながらコーヒーを口に運ぶ
「ねぇ陣平、難しい顔しちゃってどうしたの?」
「なんでもねぇよ、ちょっと考え事…」
タバコ吸ってくると店の外にあった灰皿へと向かった
「ここでも吸えるのに…」
「お前に匂い移っちまうだろうが」
「ありがと」
店の外に出て火をつけると降谷があいつに近づいて何やら会話をしている
ニコニコして答えるを見ているとイライラが再発した
そんなんだから、妙な男に引っかかって泣かされちまうんだぞと思ったけど、きっと傍から見れば俺もきっとそっちの部類に入ってんだろうなと思った
灰皿にタバコを押し付け店の中に戻るとがこっちに気づいた
「陣平、安室さんと知り合いなら言ってよ
さっきからガン見してるなって思ったんだけど…」
それはバラすんだなと降谷を見ると
いいだろ?それくらいは…と言うような顔をした
「喧嘩友達だよ、よく取っ組み合いの喧嘩した
ちなみに萩原もよーく知ってるぞ
なぁ、安室さん?」
「ははは、そうですね
彼も元気にやってますか?」
「あぁ」
「2人で話あるんでしょ、行ってきなよ
私、先帰ってるから、夕飯の支度あるし」
「おや?2人は恋人ですか?」
「違いますっ」
全力で否定されるとそれはそれで少し傷つく
「同居人です!あ、ちなみに研ちゃんも一緒です」
「それは楽しそうですね」
クスクス笑うこいつを昔のように殴り飛ばしたい
たっぷりと訳を聞かせて貰おうじゃねぇか
降谷の事情を聞いて安心した
同じように連絡の取れなかった諸伏も元気だそうだ
萩原にその事を伝えると、嬉しそうにして「今度俺も連れてってよ」とワクワクしていた