第5章 忠告しただけ
を横抱きにして風呂場へ行く
「な、なに?」
「腰、立たなくしちまったお詫びに洗ってやるよ」
「自分で出来るから」
たっぷりの泡での体を隅々まで綺麗に洗う
また熱を帯びてきた自身を後ろ向きにしたの中へ入れ込んだ
たて続けに何度もイったは意識を飛ばしてしまう
シャワーをとめてバスタオルで包んでやりソファーに寝かしておいた
目を覚ましたは完全にキレられて夕飯の買い物の荷物持ちを任命される
並んで買い物をしていると時々ふらつく
転ばないように支えようと腰に手を回すと過剰に反応されて少しムッとする
一緒にいても目を逸らしてこっちを見ようともしない
無性にイライラしてきた
「ねぇ、陣平お腹すかない?」
やっと口を開いたかと思えばそんな事かでも、確かに腹は減った
目に付いたのは喫茶ポアロ
「ここのハムサンド美味しいって評判なんだって」
食べ物の話になると急にニコニコし始める
「それとね、半熟ケーキも美味しいって言ってた」
「じゃ、食ってこうぜ」
カランコロンと懐かしいドアベル
「いらっしゃいませー」と店員が振り向きざまに言う
買ったばかりの食材を危うく落としそうになる
卵も買ったから落としたら、に怒られること間違いない
「陣平?」
店の入口で目を見開いて立ち止まっている俺にが声をかける
いらっしゃいませーと言った店員はしれっとしていて俺の事なんか知らないとでもいいたそうだ
「安室さーん」
女の店員が俺の知らない名前でそいつを呼ぶ
「はーい」なんて満面の笑みでカウンターの中に入っていく
営業スマイルもいいところだ
あいつは降谷だろ、どう見ても…
はテーブル席に腰かけてメニューを見ながらニコニコしている
「ほら、早くこっちおいでよ」
手招きされて、俺もテーブル席に座った
じーっと安室と呼ばれた男を見ていると目が合う
「ご注文お決まりですか?」
さっきの取り繕ったような笑顔を向けてくる
注文を終えたは陣平は?と聞いてくる
「一緒でいい、俺はコーヒー」
かしこまりましたと降谷はカウンターへ入っていった