第4章 押し倒されちゃうよ
頭の後ろに手が滑り込んできてグイッと抱き寄せられる
抵抗したかったけど、研ちゃんの力が強くてビクともしない
「ね?こんなに簡単に俺に捕まっちゃうんだよ」
そう言われたすぐに陣平の声がした
研ちゃんの力が緩んだ所で、ドンと突き放す
「見てたんならわかってるだろ」
そんな煽らなくてもいいのにと妙に冷静に2人を見ていた
「陣平、おかえりご飯食べる?
リクエスト通りカレー作ったよ」
研ちゃんを押しのけて少し機嫌の悪い陣平の横をすり抜けキッチンに駆け込みカレーを温め直す
「萩原ちょっと来い」と研ちゃんを呼び陣平の寝室に2人で入っていく
取り残された私は気まずくて陣平の食事の用意が終わったら逃げるように自分の使わせてもらっている部屋へと駆け込んだ
布団に寝そべり不動産屋から貰った資料を見ているとウトウトしてきて目を閉じてしまう
誰かに髪を撫でれてそれが気持ちよくて擦り寄ってしまう
その手が頬におりてきてスルっと撫でられる
まだ意識がハッキリしない中、目を開けると陣平が私の服の中に手を入れている最中だった
「え、陣平…ちょっとで何して…んっ」
覚醒した所で強引なキスをされる
「んぁ…なに、いきなり…」
あっという間に服を捲り上げられ顕になる胸に陣平が吸い付いてくる
「人が疲れて帰ってきたってのに、なんだ、あれは…萩原ともやってんのか?」
は?なに言ってんのこの人…
「違う、なんか誤解してる…研ちゃんとは何もないってば…」
やわやわと胸を揉みながら訳の分からないことを言う陣平
「萩原も同じ事言ってたよ…」
なら、最初からわかってるのになんで私にも聞くの…
「んぁ…やめて…」
陣平に胸を触られると何も考えられなくなっちゃうから本当にやめて欲しい
「もう立ってきた、気持ちいいんだ…素直になれよ…」
「やだ…、もうやめて…やめてったら…」
力強く陣平を押すと一瞬体が離れた
陣平の手が伸びてきて私の体を包む
「ごめん、悪かった」
耳元で小さく謝られて頭をまた撫でている陣平のワイシャツをキュッと掴む
コンコンとノックされてパッと体を離す
「おーい、3人で飲もうぜ」
研ちゃんの誘いにのりリビングで夜遅くまで飲み明かした