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~miss you~

第4章 押し倒されちゃうよ


「陣平ちゃん今日帰り遅いって」
研二ちゃんが携帯を見ながらそう言ってきた

「事件?」
「みたいだな」

「ご飯先食べちゃおうか」
「今日はなに?」
「陣平のリクエストだったんだけどね」

彼は朝、カレーが食いたいと言っていたからカレー作ったのにな

研ちゃんと2人で食べてごちそうさまをする

晩酌を楽しんでいたら研ちゃんが真剣な顔して
「ちゃんずっとここにいなよ」と言う

「そんな訳にはいかないよ、早く部屋決めちゃわなきゃ
でもなかなかいい所ないんだよね」
「焦らずでいいんじゃない?3人で暮らすの居心地いいし、美味い飯にもありつけるし」

家事やらせちゃってごめんねと謝られた

「だって陣平、家賃払うって言ってるのに受け取ってくれないんだもん
それくらいやらなきゃ」

「いい子だね、ちゃん」
よしよしと研ちゃんが頭を撫でる

「髪の色変わってる」
研ちゃんはそういう所は本当に目ざとい
メイクや髪型を変えてもすぐに気づく
顔がいいのはもちろんのことそういう所がモテるんだろうな

「研ちゃん今彼女いるんだっけ?」
コロコロ変わるから一々把握できてない

「今ー?今はいないよ
だからちょっと溜まってる」

「え?」

「ちゃんさ、俺達のこと友達と思ってて男として見てなくっても、相手はどうかわからないよ」

研ちゃんの雰囲気が変わった

「な、なに?」

キャミソールの肩紐をクイッと人差し指で引っ張られた

「こんな格好よくない」

確かにキャミソールにショートパンツで寛いでいたけど、陣平んちでいる時はずっとこの格好だった
今更そんなこと言われるなんて思わなかった

「押し倒されちゃうよ?」

ジリジリと寄ってくる研ちゃんが男に見えた
友達だと思っていたのに

「ちょっと、酔ってる?」
「酔ってない」

手を伸ばしてきて頬を撫でられる
体が強ばってしまう
染めたばかりの髪を1束救い取りそのまま髪にキスされた

「ちゃん、自分が女の子って自覚した方がいいよ」
研ちゃんは私の首筋に顔を埋めてくる
首に息がかかって擽ったい

「わかった、わかったから…もうやめて」

「わかってない」







「何やってんだ、お前ら…」

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