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リンゴ

第1章 主人公紹介と色々








「桃井ー、いるー?」


靴をほおり投げて開けっ放しの扉から勝手にはいる。


他の人なら練習中だと咎められるものだが
さやは慣れっこなのか皆一瞥すると練習に戻っていく。


丁度ミニゲームが終わり
個々の身体ケアや情報処理などで

マネージャー達が1番忙しく働く時間だった。




「さやー!来てくれたのね!
ちょっと待ってて!」



さやを見た桃井は
いつも通りの笑みを顔いっぱいに浮かべ声をかけた
なお手元は止めず処置も完璧にこなす。



そこに大ちゃんとかいるからー!

と言い残し忙しそうな桃井は去って行ってしまった。




ちらりと左を見ると
不機嫌そうな青峰や帰り支度をする紫原、緑間、黄瀬の姿。




「あれ、今日は随分揃ってるじゃん。
赤司は、いないみたいだけど」


「さやっちじゃないっスかー!
今日はちょっと色々あって大集合なんっスよー!」


「黄瀬。色々って?」



わんわんて今にも聞こえてきそうな勢いで
飛びついてくる黄瀬涼太


練習に参加でもしてたのか
ほんのり汗をかいた練習着がさやを包み込む。

細身な体にしっかりとついてきた筋肉が
ほどよく、そして黄瀬のそのさらさらの髪に指を通す。




「黄瀬、離れろ」


「ぐえっ、ちょっと何するんっスか!」




襟首を引っ張って黄瀬を退かすのは
既に支度を終えた様子の緑間真太郎


いらついた顔で黄瀬から奪ったさやを抱き締める


さやはこれもまたされるがまま



すんすんと汗をかいている緑間の胸板の香りを嗅ぐ。


緑間からはいつもさやを安心させる
爽やかな香りが漂っている。



これは2年の時全中に勝った時にご褒美として
さやが買い与えた香りだ。



「真太郎、ちゃんと私の香りつけているのね
偉い偉い。」


「っ、当たり前なのだよ
さやからの物を俺が粗末にする訳がない。」







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