• テキストサイズ

リンゴ

第9章 日向順平







「濡れそうね」


「大丈夫ですよカッパも売ってますし」


「後ろの方に乗れば問題ないのだよ

それにさやの今日のラッキーアイテムは緑色とメガネ
俺がいる限り濡れることは無い」


「メガネなら俺も同じだから
緑色のシャツだし、俺の隣いろよ?」




若干引いているさやは
手を繋いでいる日向に引き摺られる様に
ずるずると列に連れていかれた


遊園地だからか

無理やり連れてこられてもなんだか嫌な気がしない

自分と座るのは誰かという
いつもなら面倒くさい言い争いも

なんだか微笑ましく見える



列が進み1番前まで出る
山ガール風の案内係のお姉さんが
全力の営業スマイルでさや達を迎える




「何名様ですかー?」


「6人です」


「ビクッ…ろ、6名様ですねー!
こちらにどうぞー!」



黒子に話しかけられ
驚きテンパる案内のお姉さん

やはり黒子は認識されずらいようだ

日向達は苦笑いをこぼしながら
お姉さんの後をついて歩いていく

すると案内されたのは、まさかの最前列



「真太郎…」


「…これは間違いなく濡れるのだよ」


「と、とりあえずカッパ買ったし!
なんとかなるっしょ!」


「大我、真太郎私の隣に座りなさい
私の前は順平さん。全員で私を守りなさい」



さやは最前列から1つ後ろの席に座ると
男達を配置につけカッパを着込んだ

こういうジェットコースターは横からの水しぶきが大半

大型の男達に左右を挟ませ
水しぶきをかわしていく作戦だ

まあ盾にするともいう



「出発いたします。安全バーにおつかまり下さい」



カートがゆっくり動き出す








/ 167ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp