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リンゴ

第9章 日向順平








「またなのだよ…高尾やあの日向という男やら…
さやは気が多すぎるのだよ!」


「いいなー俺もさやちゃんと
手繋いでデートしたいっ!」


「あんな芋臭い男に…
さやが満足させられる訳が無いのだよ!」


「ぶっは!ちょ、待て
真ちゃんテクニシャン発言!?

てかやめて押さないでぶつかる!
バレるバレるバレるって…!あー!!」



ガラガラガラと雪崩るように転がってきた緑間と高尾。

痛そうにしながらも
お互いを貶すことをやめない

さやは真っ黒い笑みで2人を見下ろす



「真太郎?和成?
…一体これはどういう事なのかしら?」



ガクガクと震える緑間は即座に地面に正座をし
高尾はさやの恐ろしい顔を見て
冷や汗を書きながら緑間の様に正座をした



「す、す、すまないのだよ」


「いやお好み焼き屋でね?
デートって言うからね?やっぱり俺としては」

「黙れ高尾
さやの目を見ろ」


「……ほんっとすいませっんしたー!!」



さやの目は冷ややかで
目の奥にはメラメラと怒りが燃え盛っていた

今日はなんなんだ
皆して私の邪魔をするのか



「2人ともいつからつけてたの?」


「さやの家の前からなのだよ…」


「なぜ、今日、つけたの?」


「嫉妬です。すいません」




はあとため息をつく
正座された大型の男二人に火神らもおろおろしている

高尾達、特に緑間は
さやに嫌われたんじゃないかと不安になり
最早泣きそうだ



「もしかして真太郎達をつけたの?大我、テツヤ」


「「ビクッ」」


「そうなのね…
これは全て真太郎達のせい、と」



「「「「すいませんでしたっ!」」」」



怒り心頭のさやに、正座に加わる火神と黒子

冷や汗の量が尋常ではない
そして、周りの目も痛い



「あー、さや?その辺にしてやれよ…」


「…順平さん
まあ今日はあなたとのデートだから
あなたがいいなら私は引くわ

ただ、何も制裁がないと思わないでね?」





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