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偽物女優【恋プロ長編◆裏】

第2章 身代わり


「なにを見てる、キラ?」

名前を呼ばれ、霞がかっていた思考が晴れる。


「ゼンさん………。」

彼は視線をたどり、その先に律花がいるのを見止めた。


「身代わり………か」

灰色の瞳がすっと細くなる。

その視線は、ケイトに微笑いかけるおもてを見つめていた。


「ゼンさん、本当に彼女を………?」

わずかな祈りを込めて問うが、帰ってくるのは説き伏せるような言葉。


「あぁ。………彼奴のためだ」

『行くぞ』と歩き出す。

その後ろ背を、慌てて追いかけた。





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