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偽物女優【恋プロ長編◆裏】

第2章 身代わり


「密花………!」

スタジオに入るとすぐ、年若いモデルが抱きついてきた。


「ルビー………! ど、どうしたの」


「どうしたの、じゃないし!

三週間も連絡しないで、アタシ心配したんだからっ」


「ご、ごめんなさい」

そっと頼りない背に腕をかける。


(密花………。

あなたの周りにはこんなに人がいたのに、どうして………。)

女優としての彼女を知るたびに、一層わからなくなっていく。

入れ替わりを望んだ理由を………。


「はい、そこまで! 撮影はじめるよ」

ぱん、ぱん、と手を打ち鳴らすケイト。


「もう………少しくらいはいいじゃない」

むぅ、とむくれてみせるルビー。


「あとでたくさん話そう? ………ね?」


「うん! 絶対だからねっ」




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