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【文豪ストレイドッグス】中原中也短編集

第5章 ゆるふわ


「珍しいね」

が待てと云えば、与えられるまで待ち続ける中也が、事を急いている様子は、大変珍しい。胸を揉みしだかれて与えられる刺激に嬌声を漏らしながら、は彼の表情を覗く。

誘うような瞳に吸い寄せられて、中也はの唇に噛み付いた。の肌と香りで、暴走しそうな身体の欲望を、ゆっくりと吐き出す。絡みついた舌の感触のせいで熱を持つ下半身をに押し付けて、一秒でも早く繋がりたいと訴えた。

「木偶と仕事をするなら、褒美前払いでも足りねェ」

の胸の谷間に顔を埋めて、其の双丘に派手な鬱血痕を残しながら、中也は答えた。胸の頂を口に含んで転がすと、の言葉の語尾が喘ぎ声に変わる。ふわふわとウェーブのかかった黒髪に指を絡めながら中也の指が鎖骨を辿って、黒塗のドレスを開けた。

「手を、取って」

中也に伸ばされた手を取って、指先を絡めると、美しく手入れされた爪が折れてしまわないかと、頭の片隅で考えてしまう。伺うように視線を合わせると、の瞳から溢れる欲情が見えて、溺れるように彼女の唇を求めた。

キスの合間に手袋を脱ぎ捨てて、ばっさりと開いたスリットに手を滑り込ませると、の身体は既にずぶ濡れに涎を垂らして、中也を待っていた。
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