第9章 リヴァイとの個人訓練
~ドロシーが去った後~
「…ねぇベル。ちょっと考えたことがあるんだけど…」
「ん、なぁに?」
ティアナは考えたことを話し始める。
「私がまず言われたところに行くでしょ。で、ベルは拘束できる
縄もって、幹部クラスの人を呼んで後からきて」
「でもそれじゃティアナが危ない…」
「大丈夫。できるだけ時間稼ぎするし、私が対人格闘強いの
知ってるでしょ?むしろベルにまで協力させちゃってごめん」
「私が協力するは全然かまわないんだけど…」
本当はもっといい案があるかもだけど、詳しく練ってる時間はないし
キャシーの対人格闘は今のところ無敗だ。
相手がリヴァイとかミケだとか、よっぽど強い人じゃなければ
倒す自信がある。
ベルはまだ納得しきったわけじゃなかったみたいだけど、
ティアナは勢いで押し切った、というわけだった。
***
「ほんとティアナが無事でよかった」
縄で動けないよう、気絶した男を縛りつけながらベルが呟く。
本当に心配してくれていたのが声色から伝わって、ティアナは
申し訳なくなる。
「心配かけてごめん」
「何もなかったからいいけどさ」
「ありがと。…そういえば、ベルは誰を呼びに行ったの?」
ふと疑問に思って尋ねる。
誰かを呼ぶように頼んだはずなのに、それらしき人はまだ現れて
いなかった。