第9章 リヴァイとの個人訓練
ティアナはいつも通りベルと夕食を食べていた。
お互い所属班が違うから、この夕食の時間にその日にあった
ことを話すのだ。
「ティアナ、今日の特別訓練はどうだった?」
「…///…普通に。いつも通りだよ」
そして。今日はそれを聞かれたくなかった。
ちょっとでも気を抜くとリヴァイの腕の感触を思い出してしまう。
「ん~?ティアナサン、何か顔赤いよ~?」
「何でもないから」
「ほんとかぁ?」
ベルがすごくニヤニヤしてる。
誤魔化してるときって私が分かりやすいのか、ベルが察知する能力が
高いのか大抵バレてしまう。
それでもあんな恥ずかしいこと言いたくないので、黙秘権を施行する
ことにした。こうすれば何かあったのは分かっても詳細は分からない。
…はずなのに。
「もしかして兵長に抱きしめられたとか?」
「っ!?」
「え、マジなの?冗談のつもりで言ったんだけど…」
冗談から詳細もバレるという。なんて酷い偶然なんだ…
「教えてくれるよね。私とティアナの中じゃん?」
「…ハイ。」
ベルの笑顔の圧力に負け、結局根掘り葉掘り聞かれる。あの時の
状況を言葉にしてみると余計恥ずかしかった。