第2章 その日の記憶
もう駄目だと思った瞬間、何かに体を持ち上げられた。
巨人に掴まれたと思ったけれど、体は痛くない上視界もそんなに高くない。
「ティアナ、じっとしてな」
その声で人間に持ち上げられたと理解する。
ここの集落の出では数人しか居ない駐屯兵だった。
この危機に、故郷を見回りに来てくれたのだろう。
「おじさん!!あの下にお母さんが!」
「……じっとしていろよ」
「なんで!?お母さん!!」
泣き叫んだ時だった。
どんどん母との距離が開いていく中、遂に巨人が母のところまで到達した。
そして、
母が巨人に食べられた。
「いやあぁぁぁぁぁ!!」
どんなに叫んでも、もう母は返ってこない。
分かっているのに、頭が理解することを拒む。
助けてくれた駐屯兵団のおじさんはティアナが叫んでも何も言わずに、ただ内門に向かっていった。
意識はそこで途絶えた。
――――――
どこかで見たようなパターンになってしまった(-_-;)
別にパクろうと思ったわけじゃないですよ…?