第8章 訓練に訓練、そしてちょっとの甘さ
リヴァイは訓練に参加せず、書類仕事を片付けていた。
壁外調査の前は格段に忙しくなる。それに今回はティアナの
訓練があるため、通常の訓練に参加してる場合じゃなかった。
無闇に個人の時間が減るのは嫌いなはずなのに、ティアナのためと
思えば不思議と頑張れる。のだが、それには気付いていない
リヴァイである。
「…チッ」
他の人のサインも必要な書類はめんどくさい。
そして今日はやたらとその手のものが多かった。
それらを別にしていたのだが、すでに軽く山になっていた。
そろそろ行くか、とそれらを持って部屋を出る。
廊下を歩けば、訓練してる声がかすかに聞こえてくる。
ふと外に目をやれば、丁度ティアナたちが見えた。
「…っ!」
馬に乗って楽しそうに笑うティアナを見て、一瞬時が止まった気が
する。我に返るとドクドクと心臓が早鐘を打っていた。
そしてティアナに目を向け、分かりやすく頬を緩めてる男どもを
見てリヴァイはイラつく。
…もう、リヴァイも気付いていた。胸にあるこの感情が何なのか。
でももうすぐ三十路になる男が、二十近いとはいえまだ十代の少女に
恋をしているなんて、ティアナはいい迷惑だろうし。
何より、リヴァイ自身がそんな簡単に認められなかった。
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2019.11.18 最後修正入れました
最近まで勘違いをしていたのですが、どうやら「三十路」という
のは30代を指すのではなく30歳を示す言葉だったのですね。
読者様に指摘していただいたことで気付くことができ、
本当に感謝ですm(__)m
作品という観点においても、作者自身の将来のためにも…
皆さんはご存じでしたか??
もしまた何か意味を間違って使用していたら、遠慮なく知らせて
ください!!感想メールもお待ちしております(媚び。