第8章 訓練に訓練、そしてちょっとの甘さ
3班みんなで第4訓練場の林へ移動する。
そこで立体機動を練習するのだ。
リヴァイ達幹部は後ろからついて行っていた。
一番後ろなら話を聞かれる心配もない。
「ナナバ、新兵はどんな感じ?私とリヴァイの班は新兵いないからさ」
「そうだね、3人ともいい腕してるよ。特にティアナは別格だね」
「さすが首席って感じ?」
リヴァイは二人の会話を軽く聞きながら、今朝のことを
思い出していた。
丁度リヴァイが着替えてるときに目を覚まして、
意識がはっきりしたと思ったら一瞬で赤くなった。
普段は何見ても顔色変えないくせに、どうやら男には免疫が
ないらしい。
それを知ってるのはリヴァイ以外にあと何人いるのか…
…なんて。なぜそんなことが気になるのか、リヴァイは分からず
もやもやする。
とにかく今は訓練だと思考を切り替えた。
「…ティアナは立体機動もブレードも優秀だ。それこそ熟練の
兵士にも技術だけなら引けを取らないくらいに」
「なるほどね。ほかの二人は?」
「マルクは体が大きい分、体力もあるし深く切り込める。
その反面何をさせても精密さに欠ける。そこが課題かな」
「うーん、見た目通りだね」
ハンジとナナバはリヴァイなんて気にせずに話し続けていた。