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【進撃の巨人/リヴァイ】心の氷が溶けるまで。

第7章 初めての友達




結局それ以上話せなくて、その夜はお互いにいつの間にか眠っていた。
ベルはいつも通りに振舞おうとしたけど、昨夜のことで申し訳なく
思ってるのが伝わって来て、ティアナもまた申し訳なく
思うのだった。


・・・


一日の終わり、夕食も終えて入浴もして、だけど部屋には
戻りづらかった。兵舎内の誰もいなくなった食堂で時間を
つぶす。


「…おい、大丈夫か」


誰かがいるなんて思わなくて、ちょっとびくっとして視線を上げる。
そこにいたのは、あのよくわからない睡眠事件以来話していな
かったリヴァイだった。

いつもは見かけるだけであの事件を思い出して恥ずかしいやら
申し訳ないやらで複雑な気持ちになるが、今はそれどころ
ではない。


「…大丈夫ですよ」

「そうは見えないがな」


意外だった。ティアナの無表情はいつもと変わらないはずで、
心の内が気付かれるわけないと思っていたのに。
ましてや、この人がわざわざ班も違う新兵に声を掛けるなんて。

前回は完全に不可抗力だったと思うが。


「とりあえず、水でも飲め」

「…結構です」

「それともお前は口移しで飲まされたいのか」

「…」


何言ってんだこの人、とティアナは思ったが心配してくれているのが
わかり、素直にコップを受け取った。


――――――


口下手なリヴァイ←

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