第6章 縮まる距離
うっすらとカーテンから光が差し込んでいる。
おそらく時刻は5時を過ぎた頃だろうか。
すっきりとした目覚めは、昨夜の睡眠の質が良かったからだろう。
ベットは半分になるし、面倒くさいと思っていたが、
思わぬ効果がありリヴァイは満足する。
起き上がって支度をするもまだティアナは起きない。
…本当にどれだけ寝るんだこいつは。
リヴァイは呆れながら見つめる。
やがて、ティアナはゆっくりと目を開いた。
ブラウンの瞳が真っすぐリヴァイを見つめる。
「おい、朝だぞ」
「…なぜ兵長がいるのでしょうか?」
「第一声がそれかよ…まぁ、いい。昨日のことどこまで
覚えていやがる?」
ティアナは起き上がり、記憶を探っているようだった。
「…団長とお話しして、部屋を出たところまではなんとなく」
「そうか。団長室から出てすぐのところで寝てたぞ、お前」
それで大体の事情は理解したようで、ティアナは青ざめていた。
「…お手数をお掛けしたようで申し訳ありません」
「別に構わねぇが…なぜあんなとこで寝てたんだ?」
ティアナは少し恥ずかしそうに説明する。
…とは言ってもほとんど表情に変化はなかったが。
睡眠をしっかりとらなきゃ翌日への影響がすごいんだと。
昨日は無理していたら限界が来たらしい…とのことだった。