第10章 まったり休日
リヴァイはすぐに用事を終わらせた。
まだ机には書類の山があるのだ、早く帰るに越したことはない。
そう思って兵舎の方へ体の向きを変えた、その時。
「…!」
通りの開けたところのカフェにティアナを見つけた気がして
リヴァイは足を止めた。
目を凝らしてみればやはり見間違いなどではなく、窓側の席に
ベルと二人で座っているのが見えた。
その姿を見て、リヴァイの胸に言いようのない愛おしさが溢れてくる。
あの夜以降二人は会っていなく、リヴァイは私情を訓練や仕事に
持ち込みはしない位のコントロールは出来るが、その間もティアナの
ことを想っていた。あの時、ティアナに情けなく話してしまった
ことだけは後悔していたが。
それよりも今は。
「…はぁ」
ティアナのあまりに無防備な格好にため息をつく。
少し緩く見えるところからしておそらくはベルの服なのだろうが、
その緩さがさらに可愛さを増幅させていることに気付いてない。
しかも普段とは違って微笑んでいるし、何やら照れているのか、
真っ赤になっている。
とりあえずはベルがいるから安心としても...
ティアナを一人では絶対街に行かせまいと心に決めた
リヴァイであった。