第10章 まったり休日
あれから少しの間4人で話して、楽しい時間を過ごした。
たまにハンジが暴走しかけてモブリットが止めてるのも
漫才みたいで、ベルと二人で楽しんだ。
後になって気付いたけれど、たぶんハンジは新兵のところを
まわっているんじゃないかと思う。
初めての壁外調査を前にして緊張しているであろう新兵たちを
励まして、肩の力を抜かせるために。
普段は変人っぷりが目立ってるけど、ハンジは実力もあるし
仲間想いの尊敬できる上官なのだ。
今は二人と別れて、ベルと街をぶらぶらしてる。
観光名所とかはないし、特別大きな街でもないけど
こうやって歩いているだけでも楽しかったりする。
「ねぇティアナ、ここ入っていい?」
ベルが示したのは多分洋服屋さんで、生まれてから入ったことのない
ティアナは興味が湧く。
「うん、行ってみたい」
「新作いいのあるかなぁ」
「ベルは何でも似合うよ」
背が高くスラっとしているベルはどんな服でも着こなすだろう。
背が低いティアナとは大違いだ。
褒める言葉にほんのちょっとの羨望を混ぜてベルに言うと、
それが分かったかのようにティアナも似合うよ、と言ってくれた。