第10章 まったり休日
「一緒にいると胸が苦しくなったり、その人の傍にいたいと思ったり、
その人のことばかり考えちゃうのって、なんでかわかる?」
ここ最近ずっとリヴァイのことばっか頭に浮かんで、ティアナは
訓練中ですら意識して集中しないといけないくらいだった。
ベルならこの原因が分かるかもしれないと、期待を込めて
見つめればベルは何とも言えない表情をする。
「ティアナ、逆に聞くけど...そこまで自覚して分からないの...?」
「?…分からないから相談してるんだよ?」
首をかしげればベルははぁ、とため息をついた。
ティアナは自分が馬鹿なせいで怒らせてしまったかと慌てる。
「……怒ってる?」
「ううん、別に怒ってないけど。呆れてただけ」
ベルが怒ってないことに安心しつつも、相談の答えを待つ。
「いい?ティアナのそれは、多分俗にいう恋ってやつだよ」
「…恋…」
「そう。さっきティアナが話してくれた症状?は全部恋してる
人の特徴に当てはまるの」
話を聞きながら、ティアナは納得していた。
喜怒哀楽のどれにも当てはまらなくて病気かと疑ったことも
あったけれど、これが恋なのだ。