第4章 おかえし『キミのとなりで ずっと』より
クッキーなんて初めて作ったけど、何だかねんど遊びみたいで楽しくて。
アイシングっていうのも、絵を描くみたいで面白かった。
「わぁ!さすが智!上手だねぇ!」
そう言って褒めてくれるニノもやっぱり器用で。
綺麗にアイシングを塗ってる。
「ニノも上手だよ」
「ありがと♡」
ニノと一緒に作るクッキー作りは思っていた以上に楽しくて。
でも思ってた以上に時間が掛かるものだった。
「今日はここまで。続きは明日ね♡」
「え?そうなの?」
「今塗ったのを完全に乾かさないと次に進めないの!だから明日また来てね♡」
「えー…いや、はい。わかりました」
文句を言い掛けたら睨まれたから慌てて口をつぐんだ。
そうして2日かけて完成した色とりどりのクッキー。
我ながら上出来なんじゃない?
「出来たねー♡すごーい♡可愛いー♡」
きゃっきゃと喜ぶニノと、しっかりラッピングをして。
「はい♡智、あーん♡」
「あーん…おお、うまい!」
「本当?」
「はい、ニノも」
「あーん…ほんとだ!おいしい♡」
残ったクッキーをニノと食べて味も確認して。
「潤くん喜んでくれるといいね♡」
「翔くんもね」
潤はどんな反応するんだろうって想像したら、今からドキドキした。