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イロイロ【気象系BL】

第8章 こわい夢 『キミのとなりで ずっと』より


-Aside-


子どもみたいに泣きじゃくるニノ
鬼みたいな顔で翔くんを責める智
ひたすら謝り続ける翔くん

うーん、カオス!
ってか、修羅場?

「ねぇ、相葉ちゃん…ニノ大丈夫かな…」

つい呑気に眺めちゃってたら、風ぽんが遠慮がちに声を掛けてきた。

いけない!いけない!
ぼんやり見ちゃってたよ。

風ぽんはすごく心配そうな視線をニノに注いでる。

翔くんの腕の中で泣き続けるニノは、顔は真っ赤だしぐったりしてて。

どうやら俺の嫌な予感は当たっていたらしい。

「うん、あれ熱ありそうだよね…」

変なグズり方してるし、熱かなり高いんじゃないかな…

でも、ニノがしんどそうな時に不謹慎だとは思うけど。

ニノとは長い付き合いだけど、小学生の時からどこか冷めてたというか。

あんまり子ども子どもしたタイプじゃなかったから、こんな小さい子みたいにグズる姿はかなり新鮮だ。

こんなニノも可愛いなーなんて、俺がまた呑気なことを考えてる間に

「ニノ、ちょっとごめんな」

潤がニノに優しく声を掛けてから額にそっと触れて。

はぁっと大きくため息を吐いた。

「熱あるな」
「あー、やっぱり…」
「雅紀の心配した通りだったな、さすが幼なじみ」

潤に感心されて少し照れる。

「ええっ?熱?」
「わっ!本当だ!熱い!」

熱と聞いた翔くんと智はニノをペタペタと触って確認しながら大騒ぎしてたけど

「ねぇ、早く保健室に連れて行ってあげた方がいいんじゃない?」
「あ、うん、そうだね!行ってくる!」

風ぽんが冷静に促すと、翔くんはニノをひょいっと抱え上げて足早に教室を出て行った。

当然のように智も付き添って、潤もついて行く。

「相葉ちゃんは行かなくていいの?」

風ぽんが確認してくれるけど、俺は行く気はないよ。

「うん。保健室にぞろぞろ大勢で押し掛けたら迷惑だろうし…」

翔くんと智たちがついてれば安心だ。

ニノは今でも俺にとって大切な存在で。
いつだって幸せでいてほしいけど。

ニノを幸せにするのは俺じゃなくてもいいんだ。

「翔くんがいればニノは大丈夫だよ」
「そっか…」

ふわっと笑った風ぽんは何故かちょっと嬉しそうで。

その笑顔がすごく可愛くてドキっとした。

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